りそなグループ統合報告書2026

新中期経営計画

前中期経営計画の振り返り

りそなグループは、前中計(2024年3月期~2026年3月期)を「リテールNo.1実現への加速に向けてCX(コーポレートトランスフォーメーション)に取り組む最初の1,000日」と位置づけ、「価値創造力の強化」と「経営基盤の次世代化」に取り組んできました。

その間、グローバルには、地政学リスクの高まりやサプライチェーンの分断・再編、物価・金利の不確実性などを背景に構造変化が進展し、生成AIをはじめとするテクノロジー革新も加速しました。また、日本ではデフレ環境からの転換が進み、インフレを前提とする新たな経済・社会への移行が進んでいます。

こうした環境変化のもと、国内リテール特化により培ってきたバランスシートの強みを活かし、金利環境の追い風を確実に捉えることで資金利益を拡大するとともに、フィー収益の増強も着実に進めた結果、業務粗利益は大きく伸長しました。また、2025年のみなと銀行の事務・システム統合をはじめ、グループ一体による商品・機能の提供も着実に広がりました。その結果、中計最終年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、目標の1,700億円に対し2,587億円となり、当初計画を大きく上回りました。

一方で、今後も持続的な企業価値向上を実現していくためには、さらなる構造改革を進めていく必要があります。従来以上に既存の枠組みにとらわれない経営判断が求められており、変革を着実に実行していく力が一層重要になると認識しています。

新中期経営計画の概要

過去3年間でりそなグループは大きく変化しました。この変革の流れを継承し、今回、2027年3月期~2029年3月期の新中計「Shift to the Next Stage ― 新たなカタチをつくる3年間 ―」を策定しました。「新たなカタチ」とは、ガバナンス、価値提供の在り方、収益構造といった事業の根幹をさらに進化させることで、りそなが目指す「次世代の姿」に近づいていくことを意味します。

りそなグループ 中期経営計画(2027年3月期~2029年3月期)

Shift to the Next Stage — 新たなカタチをつくる3年間 —
コア事業の成長

日本の成長・地域活性化を支え続ける
資金循環の強化

新たなカタチ
良質な預金基盤を起点とした価値創造の好循環を生み出すBSマネジメント

多様化するこまりごと・金融行動を支える
ソリューションの持続的増強

新たなカタチ
外部との共創等を通じた課題解決に資するソリューション強化
次世代成長ドライバーの創出

社会変容のなかでも
持続的に価値提供を続けるための
新たなケイパビリティの獲得

新たなカタチ
「隣接領域」「新領域」の拡充を通じた持続的価値提供力の強化
経営基盤の構造改革

収益コスト構造の高度化に向けた
考え方・仕組み・プロセスの改革

新たなカタチ
人的資本 × 生成AI × データの最大活用を通じた価値創造の進化
企業価値最大化に向けた資本循環の加速

拡大する資本フローの戦略的活用

新たなカタチ
資本創出の好循環を加速する資本マネジメント

新中計においては、『コア事業の成長』『次世代成長ドライバーの創出』『経営基盤の構造改革』『企業価値最大化に向けた資本循環の加速』の4つの軸それぞれにおいて「新たなカタチ」の実現を目指します。

1つ目の軸は『コア事業の成長』です。「資金循環の強化」と「ソリューションの持続的増強」を柱とし、次世代に向けた新たなカタチの実現に向けて、それぞれのエンジンを質・量の両面から強化していきます。前者においては、新たなカタチとして、「良質な預金基盤を起点とした価値創造の好循環を生み出すBSマネジメント」を目指します。後者においては、「外部との共創等を通じた課題解決に資するソリューション強化」を新たなカタチとして目指します。外部の知見・機能と融合しながら新たな化学反応を起こすことによって、伝統的なフロー収益の強化はもとより、LTV(Life Time Value)の最大化を見据えて、リカーリング収益の拡充、さらには、新たな収益機会の創出に力を入れていきます。

2つ目の軸は『次世代成長ドライバーの創出』です。社会やお客さまのニーズが刻々と変化していくなか、新たなカタチを「『隣接領域』と『新領域』の拡充を通じた持続的価値提供力の強化」とし、将来にわたって必要とされる機能やケイパビリティを確保しながら、お客さまに選ばれ続ける金融グループを目指します。

3つ目の軸は『経営基盤の構造改革』です。「人的資本×生成AI×データの最大活用を通じた価値創造の進化」を新たなカタチとして目指します。OHRの改善はもとより、お客さまの顧客体験を変革し、新しい価値を提供するとともに、圧倒的な生産性の向上に向けて歩みを進めていきます。

4つ目の軸は『企業価値最大化に向けた資本循環の加速』です。前中計においては「資本の質的・量的拡充から本格活用フェーズへ」を掲げましたが、その取り組みはまだ黎明期にありました。新中計では、「資本創出の好循環を加速する資本マネジメント」を新たなカタチとして目指します。利益増加による資本フロー拡大を見込むなかで、総還元性向の水準を「50%以上」として下限を明確にしつつ、中長期的な企業価値向上に資する「成長投資」についても大幅に拡充し、還元と成長投資の双方を拡大させていきます。

新中計のKGIは下図の通りです。もっとも重視する財務指標の一つであるROEは、政策金利1%を前提として12%水準を、政策金利が1.5%まで上昇した場合には14%程度を視野に入れています。長期的には、継続的な改革への取り組みによりさらに高いROE水準を目指していきます。

今回掲げた目標は容易なものではありませんが、しっかりと結果を出し続けながら、次世代リテール金融のフロントランナーを目指していきます。

新中期経営計画における財務目標を示した図 東証ROEについて、2023年3月期実績が6.5%、2026年3月期実績が9.2%、2029年3月期目標が12%であることなどを示している
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