リスク管理
リスク管理の基本的な考え方
りそなグループは、2003年5月に申請した公的資金による資本増強に伴い、国民の皆さま、お客さまならびにその他関係者の方々に対し、多大なご負担、ご迷惑をおかけしたことを踏まえ、リスク管理の3原則を定めて、管理体制・管理手法の高度化を図るとともにリスクのコントロールを行い、経営の健全性を確保しつつ収益力を向上できるよう、リスク管理に取り組んでいます。
リスク管理の3原則
- (1)経営体力を超えたリスクテイクを行わない
- (2)顕在化した損失もしくは顕在化が予見される損失は、先送りせずに早期処理を行う
- (3)収益に見合ったリスクテイクを行う
リスク管理の方針とリスク管理体制の整備
当グループはビジネス戦略に伴うリスク、法令違反やシステム障害の発生、外部企業への業務委託に伴うリスク(外部企業における業務停止や情報漏洩等)など、様々なリスクに晒されています。
リスク管理の3原則を遵守し、これらのリスクに適切に対処するため、りそなホールディングスでは、「グループリスク管理方針」を制定し、管理すべきリスクの種類・定義、リスク管理を行うための組織・体制、およびリスク管理の基本的な枠組みを明確化し、グループ全体で強固なリスク管理体制の構築に取り組んでいます。
りそなホールディングスによるグループ管理
定性的なリスク管理
当社は、りそなグループ内で共有すべき各種方針・基準・制度などを各グループ銀行およびその他のグループ会社(以下、グループ会社)に指示ないしは提示します。
グループ会社が、リスク管理に関する重要事項を決定する場合は、当社と事前協議や意見交換などを行うことにしており、当社との事前協議の結果や意見交換の内容を踏まえた上で、各社がリスク管理に関する重要事項を決定し、決定事項を必要に応じて当社に報告します。
こうした枠組みに基づき、当社は各社のリスク管理に関する方針・基準・制度などを通じ定性的なリスク管理を行っています。
定量的なリスク管理
当社および各グループ銀行では、後述する統合的リスク管理体制を整備し、リスクを定量的に把握し、許容できる範囲内に抑制しています。
また、当社はグループ会社のリスクに関する各種限度・ガイドラインの事前協議や意見交換などを通じて各社の定量的なリスク管理を行っています。
その他、当社は、グループ会社からリスクの状況およびその管理状況に関する定期的報告や随時報告を受け、必要に応じて指導・助言を行っています。
なお、当社では、経営会議および各種委員会のもと、各リスク管理部署が担当するリスクカテゴリー別に当グループ全体のリスクを統括・管理する体制としています。
グループのリスク管理体制図
統合的リスク管理と資本配賦
当社および各銀行では、統合的リスク管理部署を設置し、それぞれグループまたは各銀行の統合的リスク管理を行う体制としています。
各銀行では、信用リスク、市場リスク、オペレーショナルリスクをVaR※などによって定量的に把握し、それに対して限度設定(資本配賦)を行い、リスクを許容できる範囲内に抑制しています。
当社は、各銀行のリスク限度の設定の際に、各銀行の限度設定内容を検証するとともに、当グループ全体の健全性を確認しています。また、定期的に各銀行から管理状況について報告を受け、当グループの統合的リスク管理状況を確認しています。
また、当グループではVaRなどによるリスク計測の高度化に努めていますが、統計的なリスク計測手法では必ずしも捉えられないリスクもあります。当グループでは、VaRによる管理の限界や弱点を調査・把握し、それらによる影響度を評価・認識しています。VaRで捕捉できていないリスクについては、各種ストレステストの実施、リスク評価マップによる定性評価などにより、統合的リスク管理の向上に努めています。
- ※VaR(バリュー・アット・リスク):一定の信頼区間(確率)および保有期間において被る可能性のある最大損失額
ストレステスト
当グループは、ストレス状況下における経営体力の頑健性や自己資本の充実度の確認、経営計画の妥当性の検証、個々のリスクファクターの変化による影響度の評価などを目的とし、景気後退や金融市場混乱などを想定した様々なストレステストを実施しています。
経営計画の策定などに際し実施しているストレステストでは、発生の蓋然性の高いシナリオや、発生した場合に当グループへの影響度の高いシナリオなど複数のストレスシナリオのもと、当社が保有するリスク資産から生じる損失の拡大や収益の下振れによる当社収益の変動などを複数年に亘って計測し、当社の収益の安定性や自己資本比率への影響を評価するとともに、過度なリスクテイクの未然防止に努めています。