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取締役会について

取締役会及び各委員会について

取締役会

当グループの経営上の重要事項に係る意思決定と、執行役及び取締役の職務の執行の監督を行う場として、実質的な議論が十分に確保できるような運営を行っております。指名委員会等設置会社の特色を活かし、経営上の重要事項の意思決定と業務執行の監督は取締役会が、業務執行は執行役が行うという役割分担を明確化することにより、取締役会の監督機能及び意思決定機能の強化に努めております。2020年度より執行役を兼務しない社内取締役が議長を務めることとしていましたが、2022年6月からは独立社外取締役が議長を務めています。なお、子会社である銀行社長が当社の執行役を兼務する体制としており、監督機能の充実を図っております。

指名委員会

当委員会にて定めた当グループ役員に求められる具体的人材像や「取締役候補者選任基準」等に基づき、株主総会に上程する取締役の選解任議案の内容等を決定しております。なお、当グループの経営改革を加速し、持続的な企業価値の向上を実現するために、最適な人材に経営トップの役割と責任を継承するメカニズムとして、2007年6月にサクセッション・プランを導入し、指名委員会は、その運営状況を確認のうえ、取締役会に報告しております。

監査委員会

取締役及び執行役の職務の執行の監査のほか、株主総会に上程する会計監査人の選解任議案の内容の決定等を行っております。また、内部監査部と日常的かつ機動的な連携を図るための体制を整備するとともに、コンプライアンス統括部及びリスク統括部並びに財務部等の内部統制部門と連携して内部統制システムを監視・検証し、必要に応じて、執行役等に改善を要請しております。

報酬委員会

取締役及び執行役の個人別の報酬等の内容に係る決定に関する方針や、個人別の報酬等を決定しております。また、当グループの企業価値向上に資する役員報酬制度のあり方の検討等を行っております。なお、2004年度には役員退職慰労金制度を廃止し、業績連動報酬制度を導入しております。2017年度からは業績連動型株式報酬を導入しております。

取締役の活動状況および取締役に期待するスキルについて

取締役の活動状況

○:各機関の構成員 ★:議長・委員長

氏名・役職 取締役会
(2023年度出席状況)
指名委員会
(2023年度出席状況)
報酬委員会
(2023年度出席状況)
監査委員会
(2023年度出席状況)
取締役兼代表執行役社長
兼グループCEO

南 昌宏
2019年6月就任
(2020年4月社長就任)


(18/18 出席率100%)

-

-

-

取締役兼執行役副社長
兼グループCSO

石田 茂樹
2023年6月就任


(13/13 出席率100%)

-

-

-

取締役兼執行役
兼グループCIO兼グループCPRO

野口 幹夫
2020年6月就任


(18/18 出席率100%)

-

-

-

取締役
及川 久彦
2022年6月就任


(18/18 出席率100%)

-

-


(13/13 出席率100%)

社外取締役
馬場 千晴
2017年6月就任


(18/18 出席率100%)

-


(9/9 出席率100%)


(3/3 出席率100%)

社外取締役
岩田 喜美枝
2019年6月就任


(18/18 出席率100%)


(12/12 出席率100%)


(3/3 出席率100%)

-

社外取締役
江上 節子
2020年6月就任


(18/18 出席率100%)


(12/12 出席率100%)


(9/9 出席率100%)

-

社外取締役
池 史彦
2021年6月就任


(18/18 出席率100%)

-
(3/3 出席率100%)

-

-

社外取締役
野原 佐和子
2022年6月就任


(18/18 出席率100%)

-


(9/9 出席率100%)

-

社外取締役
山内 雅喜
2022年6月就任


(18/18 出席率100%)


(9/9 出席率100%)

-


(13/13 出席率100%)

社外取締役
田中 克幸
2023年6月就任


(13/13 出席率100%)

-

-


(10/10 出席率100%)

社外取締役
安田 隆二
2023年6月就任


(13/13 出席率100%)

-

-


(9/10 出席率90%)

取締役に期待するスキル

組織マネジメント 法務・コンプライアンス・リスク管理 財務・会計 IT・デジタル※1 サステナビリティ※1 ダイバーシティ&インクルージョン※1 グローバル※1
南 昌宏

石田 茂樹  

         
野口 幹夫      

     
及川 久彦  

         
馬場 千晴
(社外取締役)

     

岩田 喜美枝
(社外取締役)

     

 
江上 節子
(社外取締役)
 

   

 
池 史彦
(社外取締役)

 

   

野原 佐和子
(社外取締役)
 

 

 

 
山内 雅喜
(社外取締役)

     

   
田中 克幸
(社外取締役)
 

         
安田 隆二
(社外取締役)
 

     

  • ※1「リテールNo.1」の金融サービスグループに向けた重点分野

各スキル項目を選定した理由

組織マネジメント 経営トップをはじめとする執行部門に対して適切な監督機能を発揮するため、またグループ全体の戦略に関する議論を行っていくためには、組織におけるマネジメント経験が必要だと考えています。
法務・コンプライアンス・リスク管理 コンプライアンスやリスク管理は経営の重要な基盤だと考えています。著しく環境が変化する中で多様化・複雑化するリスクを正しく認識し適切に管理を行うことや、良き企業文化を醸成する観点から、法務・コンプライアンス・リスク管理に関する知見が必要だと考えています。
財務・会計 財務報告の信頼性確保はもとより、強固な財務基盤の構築や持続的な成長を実現する財務資本の適切な配分に向けて財務・会計に関する知見が必要だと考えています。
IT・デジタル IT戦略やDX戦略の進展は当社の成長に不可欠なものだと考えています。サイバーセキュリティ強化やITガバナンスの高度化、DX戦略の更なる加速を促す観点から、IT・デジタルに関する知見が必要だと考えています。
サステナビリティ 「持続可能な社会の実現」と「企業価値の持続的向上」に向け、グループ全体のSXに係る取組みを加速させる観点から、サステナビリティに関する知見が必要だと考えています。
ダイバーシティ&インクルージョン 当社ではダイバーシティ&インクルージョンを人財戦略の礎と位置付けており、多様な人財が組織の中で相互に認め合い、高め合うことを通じて企業価値の向上へと結び付けていく上で、ダイバーシティ&インクルージョンに関する知見が必要だと考えています。
グローバル 変化が激しく、より複雑化する事業環境の中において、グループの事業をグローバルな視点から俯瞰し持続的な成長を実現していくためには、グローバルに関する知見が必要だと考えています。

取締役の選任について

取締役候補者選任基準

取締役候補者

本基準における取締役候補者は、以下の要件を満たす者とする。

  1. (1)りそなグループの持続的な企業価値の創造に資するという観点から経営の監督に相応しい者であること
  2. (2)取締役としての人格および識見があり、誠実な職務遂行に必要な意思と能力が備わっている者であること
  3. (3)取締役として、その職務を誠実に遂行するために必要な時間を確保できる者であること
  4. (4)法令上求められる取締役としての適格要件を満たす者であること

社外取締役の独立性

  1. 1.本基準における独立性を有する社外取締役とは、法令上求められる社外取締役としての要件を満たす者、かつ次の各号のいずれにも該当しない者をいう。
    1. (1)当社またはその関連会社の業務執行取締役もしくは執行役またはその他の使用人(以下、「業務執行者」という。)、または、その就任前10年間において当社またはその関連会社の業務執行者であった者
    2. (2)当社の総議決権の5%以上の議決権を保有する大株主またはそれが法人・団体等である場合の業務執行者である者
    3. (3)当社またはその関連会社と重要な取引関係※2がある会社またはその親会社もしくはその重要な子会社の業務執行者である者
    4. (4)当社またはその関連会社の弁護士やコンサルタント等として、当社役員報酬以外に過去3年平均にて1,000万円以上の報酬その他財産上の利益を受け取っている者。またはそれが法人・団体等である場合、当該法人・団体の連結売上高の2%以上を当社またはその関連会社からの受け取りが占める法人・団体等の業務執行者である者
    5. (5)当社またはその関連会社の会計監査人または当該会計監査人の社員等である者
    6. (6)当社またはその関連会社から過去3年平均にて年間1,000万円または当該法人・団体等の年間総費用の30%のいずれか大きい額を超える寄付等を受けている法人・団体等の業務執行者である者
    7. (7)上記(2)から(6)について過去5年間において該当する場合
    8. (8)配偶者または二親等以内の親族が上記(1)から(6)までのいずれかに該当する者
    9. (9)当社またはその関連会社から取締役を受入れている会社またはその親会社もしくはその子会社等の業務執行者である者
    10. (10)社外取締役としての在任期間が通算で8年を経過している者
    11. (11)その他、当社の一般株主全体との間で上記(1)から(10)までで考慮されている事由以外の事情で恒常的に実質的な利益相反が生じるおそれがある者
    • ※2重要な取引関係とは、以下のいずれかに該当する取引等をいう。
      1. (1)通常の商取引は、当社の連結業務粗利益または取引先の連結総売上高の2%以上
      2. (2)当社またその関連会社の融資残高が取引先の事業報告に記載されかつ他の調達手段で短期的に代替困難と判断される場合
  1. 2.上記(1)から(11)のうち抵触するものがある場合でも、指名委員会がその独立性を総合的に判断し独立性を有する社外取締役として相応しい者と認められれば、独立性を有する社外取締役候補者として選定することができる。その場合においては、独立性を有する社外取締役として相応しい判断した理由等について説明を行うものとする。

取締役の候補者の決定

  1. 1.指名委員会は、取締役候補者を決定するにあたり、本基準において定める取締役候補者の要件を満たすとともに、さまざまなバックグラウンドと経験を有した者を確保するものとする。
  2. 2.前項のほか、取締役候補者を決定するにあたり、原則として取締役会の過半数について、本基準において定める独立性を有する社外取締役と認められる者を確保するものとする。

社外取締役の選任理由

馬場 千晴 金融分野の専門家としての知識や経験及び財務・会計に関する十分な知見に基づき、取締役会等において、特に、組織マネジメントやコンプライアンス・リスク管理、グローバルの観点からの積極的な意見・提言等があります。
同氏は、業務執行を行う経営陣からの独立性を有しており、一般株主と利益相反が生じるおそれはなく、引き続き、同氏の知識や経験等を経営の監督に活かしていきたいことから選任しております。
岩田 喜美枝 製造業の経営者としての発想や経験、行政での経験に基づき、取締役会等において、特に、サステナビリティやダイバーシティ&インクルージョンの観点からの積極的な意見・提言等があります。
同氏は、業務執行を行う経営陣からの独立性を有しており、一般株主と利益相反が生じるおそれはなく、引き続き、同氏の発想や経験等を経営の監督に活かしていきたいことから選任しております。
江上 節子 企業の経営改革推進に係る経験に基づき、取締役会等において、特に、コンプライアンス・リスク管理やサステナビリティ、ダイバーシティ&インクルージョンの観点から積極的な意見・提言等があります。
同氏は、過去に社外取締役または社外監査役となること以外の方法で会社の経営に関与したことはありませんが、業務執行を行う経営陣から独立性を有しており、一般株主と利益相反が生じるおそれはなく、引き続き、同氏の知識や経験等を経営の監督に活かしていきたいことから選任しております。
池 史彦 グローバルに展開する製造業の経営者としての発想や経験に基づき、取締役会等において、特に、コンプライアンス・リスク管理やIT・デジタルの観点からの積極的な意見・提言等を期待しております。また、取締役会議長として、議題設定や議事運営を主導するなど適切にその役割を果たしていただいております。
同氏は、業務執行を行う経営陣から独立性を有しており、一般株主と利益相反が生じるおそれはなく、今後、同氏の発想や経験等を経営の監督に活かしていきたいことから選任しております。
野原 佐和子 IT分野における豊富な経験と高い専門性に基づき、取締役会等において、特に、IT・デジタルやコンプライアンス・リスク管理、ダイバーシティ&インクルージョンの観点からの積極的な意見・提言等を期待しております。
同氏は、業務執行を行う経営陣から独立性を有しており、一般株主と利益相反が生じるおそれはなく、今後、同氏の知識や経験等を経営の監督に活かしていきたいことから選任しております。
山内 雅喜 物流業界の経営者としての発想や経験に基づき、取締役会等において、特に、組織マネジメントやサステナビリティの観点からの積極的な意見・提言等を期待しております。
同氏は、業務執行を行う経営陣から独立性を有しており、一般株主と利益相反が生じるおそれはなく、今後、同氏の知識や経験等を経営の監督に活かしていきたいことから選任しております。
田中 克幸 企業法務に関する専門的な知識や経験に基づき、取締役会等において、特に、法務・コンプライアンスの観点からの積極的な意見・提言等を期待しております。
同氏は、過去に社外監査役となること以外の方法で会社の経営に関与したことはありませんが、業務執行を行う経営陣から独立性を有しており、一般株主と利益相反が生じるおそれはなく、今後、同氏の知識や経験等を経営の監督に活かしていきたいことから選任しております。
安田 隆二 企業戦略に関する専門家としての知識や豊富な経験及び財務・会計に関する十分な知見、ならびに関西みらいフィナンシャルグループ社外取締役としての経験に基づき、取締役会等において、特に、成長戦略や組織改革の観点からの積極的な意見・提言等を期待しております。
同氏は、業務執行を行う経営陣から独立性を有しており、一般株主と利益相反が生じるおそれはなく、今後、同氏の知識や経験等を経営の監督に活かしていきたいことから選任しております。

取締役会評価について

2023年度取締役会評価の実施及び結果の概要について

当社取締役会は、「コーポレートガバナンスに関する基本方針」第9条(自己評価)に記載のとおり、取締役会の役割・機能・運営状況等に関する意見を確認するなどして、取締役会全体の実効性等について自己評価を実施しております。また、その結果を踏まえ、取締役会において、翌年度の取締役会に関する議論を行い、当該年度の取り組みを決定・実行していくといったPDCAサイクルを回していくことで、実効性向上に向けて継続的に取り組みを行っております。

  1. (1)2023年度取締役会評価の実施概要

当社では毎年取締役会評価を行っておりますが、評価の適正性・客観性を確保することを目的として、3年に1回独立性を有した外部評価機関を活用しており、2023年度は外部評価機関を活用した評価を行っております。

2023年12月 各取締役へ質問票を配布、回収(回答は匿名)
2024年1月 取締役全員に対し、外部評価機関によるインタビューを実施
2024年4月中旬 外部評価機関からの最終報告を踏まえ、来年度取締役会について社外取締役のみで議論を実施
2024年4月下旬 取締役会において審議。社外取締役のみで議論した内容を踏まえ、今後の取締役会について社外取締役・グループCEOの間で意見交換を実施

質問票の主な項目について

  • 経営の課題と取締役会の役割・機能
  • 取締役会の規模・構成
  • 取締役会の運営状況
  • 昨年の課題への対応
  • 委員会(指名・報酬・監査)の構成と役割、運営状況
  • 社外取締役に対する支援体制
  • 投資家・株主との関係
  • 当社のガバナンス体制・取締役会の実効性全般
  • 各取締役の自己評価
  1. (2)2023年度の取締役会評価結果の概要

実効性向上に向けてPDCAサイクルを回していくなかで、2023年度は「新たにスタートした中期経営計画のフォローアップ」を主なテーマの一つにするとともに、以下の取り組みを行ってまいりました。

①守りのガバナンスのみならず、企業価値向上に向けた「攻めのガバナンス」に関する議論の実施

【主な議論】

  • CFT(新規ビジネス)
  • オーガニック投資(業務プロセス改革・人財戦略)
  • インオーガニック投資(決済ビジネス・グループソリューション機能の拡充)
  • データサイエンスと利活用
  • グループ連結運営の強化(ワンプラットフォーム・マルチリージョナル戦略)

②取締役会運営の改善

【主な取り組み】

  • 各議題の論点を明確にするための取締役会資料の見直し
  • エンティティの枠組みを越えた議長同士の意見交換の実施

以上の結果、質問票ではグループ子銀行の取締役会との役割・機能の整理が進み、付議内容や論点、資料などの面で改善していると評価されており、全体として取締役会の実効性は高い評価となっています。また、インタビューにおいても適切な構成の下で各メンバーが経験や知見、多角的な視点から議論に参画し、議論の充実、および取締役会間の連携強化の取り組みを通じて実効性の向上がなされているとの高い評価が得られています。取締役会議長についても適切に役割を果たしていると引き続き高い評価がなされており、当社取締役会は2023年度も有効に機能しているものと認識しております。

一方で、金融政策の転換など外部環境が急激に変化していることや、関西みらいフィナンシャルグループの経営統合など内部環境も大きく変容するなど、経営のフェーズが大きな節目にあるなかで、昨年新たに策定したパーパスや長期ビジョンの実現に向けて、中長期的、かつ一貫した成長ストーリーに関する議論を展開していく必要があるものと考えます。

加えて、りそなグループの企業価値を持続的に向上させていくためには、グループガバナンスの機能強化が重要と考えております。そのためにはグループガバナンスの中心的な役割を果たすホールディングス取締役会の更なる実効性向上が必要であり、引続き取締役会評価を踏まえたPDCAサイクルを適切に実施してまいります。

取締役会の実効性向上に向けた2024年度の取締役会について

2024年度は以下の事項に取り組んでまいります。

  1. (1)ホールディングス取締役会としての役割の徹底
  • 取締役会の役割は「中長期的な視点において、今後進むべき方向性に関する議論」を行っていくとの認識のもと、新たに制定したパーパスや長期ビジョンの実現に向け、より長期的な方向性や成長ストーリーに関する議論を行っていく
  1. (2)モニタリングボードとして機能の追求
  • 更なる議題の絞り込みを通じて、審議時間の確保に努めていく
  • グループガバナンスの要となる各CxOの報告は、横串機能の発揮や問題意識の明確化など、モニタリングボードとして「経営の監督」を効率的かつ実効性あるものとなるよう取り組んでいく
  1. (3)深度ある議論を支える体制の整備
  • 深度ある議論には社外取締役が抱く課題意識や認識の共有が必要と考え、社外取締役同士やCEOとの定期的な意見交換の機会を確保し、深度ある議論に向けた相互理解を深めていく