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トップメッセージ

「リテールNo.1」の実現に向けて

取締役兼代表執行役社長 南 昌宏 写真
取締役兼代表執行役社長 南 昌宏 写真

平素より格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
2024年3月期の日本経済は、コロナ禍を乗り越え、課題を抱えながらも緩やかな回復基調を取り戻しました。また、国内の金融政策も、マイナス金利が解除され、正常化に向けて新たな局面を迎えております。

こうしたなか、2024年3月期の親会社株主に帰属する当期純利益は、1,589億円となりました。前期比14億円の減益ですが、通期目標に対しては105.9%の達成率となっております。コア収益(国内預貸金利益+円債利息等+フィー収益+経費)※1は下期から増勢基調に転じ、通期目標対比105.8%の1,587億円となりました。
 不良債権比率は1.34%、自己資本比率は12.85%と、引き続き、健全な水準を維持しております。2025年3月期における普通株式1株当たりの年間配当金予想は、1円増配の23円とさせていただくとともに、2024年5月14日に同年6月21日までを取得期間とする200億円(上限)の自己株式取得枠も設定いたしました。今後も、健全性、収益性とのバランスや成長投資の機会を考慮しつつ、株主還元の拡大に努めてまいります。

中期経営計画の初年度である2024年3月期は、「リテールNo.1」の実現を加速させるために、新たな挑戦に踏み出した「ギアチェンジの年」となりました。成長投資の拡大を通じて、中期経営計画に掲げる戦略の着実な進捗が図れたものと考えております。

 具体的には、事業環境変化が加速するなか、フィービジネスの拡充に加えて、りそなグループの強みであるお客さま基盤を活かした預貸金ビジネスの再興が進んでおります。お客さまのこまりごとを起点に、顕在化するさまざまな資金需要へ積極的に対応することで、貸出金も想定以上に伸長しております。また、リース会社2社の完全子会社化、デジタルガレージ社との戦略的資本業務提携の強化など、インオーガニック投資※2にも踏み出しております。今後も、外部との共創などを通じて、「お客さま基盤」「機能」「経営資源」を拡充することで、お客さまへの新たな価値の提供と成長機会の獲得に取り組んでまいります。

 また、2024年4月には、りそなホールディングスと関西みらいフィナンシャルグループの統合を完了いたしました。りそなホールディングスのもと、4つの銀行がそれぞれの地域特性に応じた最適なソリューションを提供する「ワンプラットフォーム・マルチリージョナル戦略」を支える体制整備も進展しております。2025年には、みなと銀行の事務システム統合も予定しており、今後もグループ連結運営のさらなる強化を進めてまいります。

 これからも、「金融+で、未来をプラスに。」というパーパスのもと、これまでの金融サービスの枠にとどまらない新たな発想で、お客さまのこまりごと、社会課題の解決に努めるとともに、「リテールNo.1」の実現に向けて、グループ一丸となって取り組んでまいります。
 今後とも一層のご支援ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

  • ※1特殊要因(合同金信影響+24億円、リース2社完全子会社化要因△11億円)を除く実質ベース、「経費」は利益をマイナスする項目
  • ※2他社との提携や他社の買収などを通じた成長を目的とした投資

2024年6月

取締役兼代表執行役社長兼グループCEO 南 昌宏